【原理、構造、種類】
- 腹腔鏡手術には硬性鏡が使用されることが多い。
- 大腸内視鏡は軟性鏡である。
電子内視鏡
- 内視鏡先端には送気送水用チャンネルと鉗子用チャンネルが開口している。
- 電子内視鏡は映像素子としてCCDを用いる(先端部に内蔵されている)。
- 電子内視鏡は、内視鏡先端に組みこんだ個体撮影素子(CCD) でとらえた画像を電気信号変換し、ビデオプロセッサで処理後、画像をディスプレイモニタで確認する装置である。
- 電子内視鏡は多人数での同時観察に適している。
- l電子内視鏡の撮影方式には、「赤、緑、青」3原色のフィルタを順番に回転させながら得た画像をCCDで順次電気信号に変換し画像を合成する「画順次方式」と、3原色のフィルタをつけた3つのCCDから直接信号を得る「同時方式」がある。
- 狭帯域光イメージング(NBI)は、青(波長390~445 nm) や緑(波長530~550nm) の狭帯域光を用いて毛細血管や深部の血管を強調表示する技術である。
- 電子内視鏡の光源にはキセノンランプ(色温度:6000K)が使用される。
ファイバスコープ
- 光ファイバはコアと呼ばれる芯とその外側のクラッド、被覆の3重構造でクラッドよりもコアの屈折率を高くすることで、全反射や屈折により光を中心部のコアにだけ伝播させる構造になっている。
- ライトガイドファイバの屈折率はコアよりもクラッドの方が低い。
- ファイバスコープでは、数万本のグラスファイバの束を照明伝達(ライトガイド)と画像伝達(イメージガイド)に使用する。
- 対物レンズを通して得た像を、イメージガイドを通して体外の接眼部まで導き、肉眼で観察する。
- ファイバスコープの先端部に対物レンズ、手元側に接眼レンズがある。
- ファイバスコープの光源にはハロゲンランプ(色温度:3000K)が使用される。
カプセル内視鏡
- カプセル内視鏡は小腸・大腸病変の診断に有用である。
- 小型カメラや照明を内蔵した錠剤大のカプセル。
- 小腸全体の撮影を行う。
- 光源には白色の発光ダイオード(LED)を使用する。
超音波内視鏡
- 超音波内視鏡は周波数の高い超音波を用いて繊細な画像を得ており、体表走査の超音波検査で使用する周波数よりも高い。
- 空気が介在していると観察出来ないため、脱気水で充満させる必要がある。
- 動脈内膜の観察により、動脈硬化診断も可能。(血管内視鏡:IVUS(冠動脈検査))
- 消化管の筋層など粘膜下の病変を観察することが出来、腫瘍や潰瘍などの深達度診断が可能。