液性免疫と細胞性免疫

【第38回】、
 

  • 抗原を認識したB 細胞は,形質細胞に分化して抗体を産生・放出するが,体液中の抗体は,対応する抗原と特異的に結合することによって毒素やウイルスを中和する。

 

  • 感染した細菌や血液中のウイルスなどに対して、Bリンパ球が抗原を攻撃するタンパク質をつくって放出し、破壊する。このタンパク質を抗体または免疫グロブリンという。このように,抗体を介してはたらく免疫反応を液性免疫という。

 

  • これに対して,T 細胞は抗体を産生する能力を持たず,細胞と細胞との接触を介して免疫反応を引き起こす。細胞内に侵入した細菌やウイルスに対しては、Tリンパ球が細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)となり、ウイルスに感染した細胞を殺す。このようなT 細胞を主体とする免疫反応を細胞性免疫という。