カテーテル検査
【第26回】、【第28回】
心臓カテーテル検査において、カテーテルの先端を左心室から大動脈へ引き抜き移動させたときに圧較差が認められた。どのような疾患が考えられるか。
→大動脈弁狭窄
左心室と大動脈の間で圧較差が認められるのは、左室流出路に狭窄病変のある疾患である。流出路の狭窄に伴い、左心室が上昇し、左室肥大が生じる。左室 - 大動脈圧較差(大動脈収縮期血圧は左室収縮期内圧に比べて低い)の測定を行う。
【第27回】
心臓カテーテル検査において、肺動脈楔入圧と左室圧とを同時に想定したとき、拡張期に圧較差が生じた。どのようなことが考えられるか。
→僧帽弁狭窄
僧帽弁狭窄症では、弁の開口部が狭くなっているために、そこを通る血流量が減少する。その結果、左心房内の血液量と血圧が増加し、左心房が拡大する。左房から左心室に流入する拡張期に、僧帽弁の前後である左房圧と左室圧である較差が生じる。
【第38回】
大動脈弁閉鎖不全症の逆流を確認したい。造影用カテーテルの先端留置位置はどこか。
→大動脈基部
大動脈弁閉鎖不全症の逆流は、大動脈基部に注入された造影剤が左心室内に逆流することで確認される。