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生体電気計測の特性

【標準感度】  

  • 記録計の振幅が1cm動いた時に生体信号がどのくらい変化したかを表したもの。
  • これも紙送り速度同様測定する生体信号によってそれぞれ標準感度が決まっている。
    • 心電図  1[mV/cm]
    • 脳波 0.1[mV/cm]
    • 筋電図 1[mV/cm]
    • 眼振図 0.1[mV/cm]

 
 
【同相除去比(CMRR)】 

  • 実際、差動増幅器を用いても同相信号(雑音)は出力される。それは、差動増幅器は2つの増幅器の増幅度と周波数特性を全く等しくすることはできないからである。しかも、その差は差動増幅器によって異なる。そのため、逆相信号に比べて同相信号がどれだけ抑えられるかを示す差動増幅器の特性の指標としてCMRR(同相弁別比)が用いられる。
  • CMRR(同相弁別比)は、逆相信号の増幅度と同相信号の増幅度の比で与えられる。
  • デシベル[dB]単位を用いて表示されることが多く、下記式のように表せる。

 

    • 心電図 60[dB]
    • 脳波 60[dB]
    • 筋電図 60[dB]
    • 眼振図 60[dB]

 
 
【周波数帯域】 

  • 低域の周波数特性は時定数によって規定される。
  • ハムフィルタを入れると心電図波形のQRSがひずむ。
  • 心電図成分で高域通過フィルタの時定数を小さくするとST部分が最も影響する。
  • 高周波数領域では電極の性能に影響されることはない。

 
  
【時定数】

  • 濾波器(フィルター)の遮断周波数を表す指標として時定数が用いられる。