小児の生体機能の特徴
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多い(高い) | 少ない(小さい) |
□ 体温 □ 基礎代謝量 □ 体温の変化 □ 呼吸数 □ 心拍数 □ 体重に占める水分量の割合 □ 体重当たりの循環血液量酸素量消費量 □ 単位容積あたりの赤血球数 |
□ 肺のコンプライアンス →小児の肺は硬い □ 体表面積おける下肢の占める割合 |
年齢 | 呼吸数[ /min] | 心拍数[ /min] | 血圧[mmHg] | 酸素消費量 [mL/m2/min] |
体重に占める水分量 [%] |
新生児 | 40~50 | 140 | 75 / 90 | 280~300 | 75 |
学童 | 20 | 90 | 110 / 70 | 180 | 70 |
成人 | 12 | 60~80 | 120 / 80 | 140~150 | 60 |
年間身長増加率は6ヶ月から1歳が最も大きい。
- 一般に慎重、体重、頭囲の増加率が著しい時期は乳用期である。
- 一般的には、乳児の身長は出生児の身長に比べて生後5ヶ月までに30%、1歳までに50%以上伸びる。
呼吸数は成人に比べて多い。
- 新生児 : 40~50回/min
- 乳児 : 30~40回/min
- 10歳児 : 25回/min
- 成人 : 16~20回/min
心拍数が多い。
- 新生児 : 150回/min
- 乳児 : 120~125回/min
- 4歳児 : 100回/min
- 8歳児 : 90回/min
- 14歳 : 75回/min
体重あたりの循環血液量が成人と比べ多い
- 体重10kg程度 : 85mL/kg
- 体重10~20kg程度 : 80mL/kg
- 体重20~30kg程度 : 75mL/kg
- 体重30~40kg程度 : 70mL/kg
- 成人 : 65mL/kg
体重あたりの酸素消費量が成人と比べ多い
- 体重8~9kg : 約8.5 cc/kg・min
- 成人 : 約3.6 cc/kg・min
肺のコンプライアンスは成人と比べて少ない。
- 肺コンプラインスは肺の柔らかさを示す指標である。
- コンプライアンス:数値が大きいほど柔らかい
- 新生児 : 5~6mL/cmH2O →小児の肺は硬い(呼吸器モードは従圧式で行う)
- 成人 : 約200mL/cmH2O
骨端線がレントゲンで確認できる。
- 骨端線とは骨端軟骨骨板の部分のことで、骨が形成されている部分である。小児ではX線写真で確認できるが、成人になり骨の成長が終了すると、骨端線は消失する。