電撃に対する人体反応
【第32回午後51】【第35回午後51】【第40回午後51】
感知電流と印加電流の周波数特性
- 電撃閾値の周波数特性は1kHzを基準に周波数に比例して大きくなっていく。
- 1kHzを超える漏れ電流の許容値は1kHzの倍数分だけ多い。
- 100kHzの交流電流を成人男性に1秒間通電した時の感知電流の閾値は100mAである。
- 10kHzで感知できる電流の最小値は10mA程度である。
離脱限界電流
- 手足に貼った電極から10mA以上の商用交流が流れると手足が動かせなくなる。
- 離脱限界電流が流れると筋肉が不随意的に収縮する。
- 10mAの商用交流で手足の運動の自由が失われる可能性がある。
- 商用交流の離脱電流値は最小感知電流値の約10倍である。
マクロショック心室細動電流
- 体表間通電(マクロショック)の心室細動を誘発する閾値電流は100mA程度。
- 心尖拍動図の検査はマクロショックを起こす可能性がある。
- 女性のマクロショック電流値は男性よりも小さい。
- 小児のマクロショック電流値は成人男性の1/2である。
ミクロショック心室細動電流
- 心臓直接通電(ミクロショック)の心室細動を誘発する閾値電流は0.1mA(100μA)程度。
- 体表から100mAの商用交流が流れ込むと心室細動が誘発されるおそれがある。
- 右房圧のモニタリングではミクロショックの危険がある。
- 体表から受ける電撃によって起こる事故死の多くは心臓が心室細動になるからである。
- ミクロショックの場合、心室細動が誘発されるのは100μA以上の電流である。
- 1kHz以上で閾値は周波数に比例して高くなる。
- 商用交流付近で閾値は最小になり、直流では若干大きくなる。
- 電気メスで電撃が起きないのは高周波を使用しているからである。
- ミクロショック、マクロショックは低周波電流の電撃による作用である。
- ビリビリと感じ始める電流値を最小感知電流という。
- 電気メスで心室細動が起こらないのは高周波電流を使用しているからである。
- 人体の反応は電流の流出入部位によって異なる。
- His束心電図検査は、心室細動が発生しないように注意して行われる。
- 皮膚に1mAの商用交流電流が流れるビリビリと感じる。