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雑音対策

【雑音と対策】

  • 信号の入力導線にはシールドが施されたものを用いる。
  • 入力導線のシールド部を接地する。
  • 増幅器の接地端子を接地極へ取り付ける(アース) 。
  • 患者自身と接地間の静電容量を大きくする。
  • 患者自身と接地間インピーダンスを下げる。
  • 入力導線をまとめて使用する。
  • 配線などの電流ループ面積を小さくする。
  • 電源ループ同士は直交させる(相互インダクタンスが小さくなる)。
  • 被験者、測定機器および導線などを電源から遠ざける。
  • シールドルームを使用する。
  • ハムフィルタを使用する
  • AD変換に伴う折り返し雑音(エイリアシング)を防ぐにはナイキスト周波数以下に信号を帯域制限する。
  • 信号線と電源線を近づけない(相互インダクタンスが小さくなる)。
  • 信号線と電源線を平行に置かない。
  • ノイズ源の電流を下げる。
  • 受信部にEMI除去フィルタをつける(バイパスコンデンサ、フェライトビーズなど)

 
 
【差動増幅器】 

  • 増幅器に入力される外部雑音(商用交流など)を抑え、必要な信号だけを効率良く増幅できる。
    • S/N比を大幅に向上することができる
  • 電源電圧の変動の影響を受け難くなる
  • 信号源や生体との電極の接点に大きなインピーダンスを持つため、正確な測定をするためには差動増幅器の入力インピーダンスは大きい方がよい。
  • 商用交流雑音の除去にあhCMRRの高い差動増幅器を用いる。
  • 差動増幅器は同相で入力する信号を抑制し、逆相で入力する信号を効率的に増幅する。商用交流雑音は同相信号であるので、差動増幅器は商用交流雑音を抑制する働きがある。

 
 
【負帰還増幅器】
負帰還増幅器の特性

  • 利得(増幅度)が下がる
  • 利得の安定化
  • 周波数特性の改善
  • 非直線ひずみが軽減
  • 雑音の抑制

 
 
【フィルタ】 

  • 生体電気信号は微弱なため増幅して扱い、信号以外の帯域フィルタを用いて減弱する。
  • 特定帯域を除去するフィルタとして、商用交流障害を取り除くハムフィルタなどが使用されている。
  • ハムフィルタは、50~60 Hzの商用交流雑音の除去を目的としたフィルタ(帯域遮断フィルタ)である。
  • ACラインフィルタは電源線から混入する高周波の伝導雑音の除去に使用される。

 
ローパスフィルタ(低域通過フィルタ)

  • 呼吸などによる上下運動や体動によって低い周波数雑音が発生する。
  • 低い周波数雑音をカットし、高い周波数信号をそのまま通す濾波器。
  • 回路としては、抵抗(R)とコンデンサ(C) を直列につなぎ抵抗(R)を出力するCR 回路(微分回路が使用される。

 
ハイパスフィルタ(高域通過フィルタ)

  • 緊張による筋電図などによって高い周波数雑音が発生する。
  • 高い周波数雑音をカットし、低い周波数信号をそのまま通す濾波器。
  • 回路としては、コンデンサ(C) と抵抗(R)を直列につなぎコンデンサ(C) を出力するRC 回路(積分回路が使用される。

 
【シールド】 

  • 雑音混入を防ぐために、導線を網状のものや薄い金属の導体箔で包んだシールド線が用いられる。
  • 入力導線をまとめると電磁誘導による交流雑音が軽減できる。
  • 通信ケーブルで金蔵シースを被せることによって静電誘導を軽減される。
  • 患者とベッド間のシールドマットを接地極に接続する。