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信号処理

【周波数解析】 
フーリエ変換(FFT法)

  • 高速フーリエ変換(FFT) は、入力波形をいくつかのグループに分割して計算し、その計算順序を工夫することで計算量を大幅に減らしたアルゴリズムである。
  • フーリエ変換は、周波数解析に用いられる。
  • 超音波ドプラの血流計測にも用いられる。
  • MRIの画像構成時に必要なRF放射受信信号の周波数分析に用いられる。
  • フーリエ変換は波形を分析することで雑音成分の波形を分析することは可能であるが、雑音は除去できない。
  • フーリエ変換は、生体信号の中に含まれる周期的な変動を抽出する処理方法である。
  • どの周波数成分がどのくらいの大きさで含まれているかを分析するために用いる。
  • フーリエ変換の計算を高速で、行う手法が高速フーリエ変換である。
  • フーリエ変換では、時間に関連する情報が失われる。

 
ウェーブレット変換

  • ウェーブレット変換では、周波数に応じて解析する時間幅を変化させることで、時間と周波数にかかわる信号情報を同時に抽出することができる。

 
 
【SN比改善】 
加算平均法

  • 加算平均法をn回行うと雑音成分は、1/√n 倍になる。したがって、SN比は√n倍となる。
  • 加算平均法では不規則雑音が相対的に減弱する。
  • 時間的に不規則な雑音は加算回数が増えても大きくならないため、加算した回数で平均化すると雑音成分は小さくなる。
  • 同じタイミングで出現する信号は加算した後に平均化しでもほぼ変化しないため、相対的に雑音を低減させることができる。
  • 大脳誘発電位の計測に用いられる。

 
サブトラクション

  • 画像のSN比を改善する際、2枚の画像の差分を抽出する

 
 
【信号平滑化】 
スプライン補間

  • 離散的な点を繋ぎあわせる処理。滑らかな補間曲線が得られる。
  • 胸壁面心電位の等電位マッピングに用いられる。

 
移動平均法

  • 信号成分より周波数が高い雑音が混入した場合、ある時間間隔において激しい変化を伴う信号を複数点サンプリングし平滑化することで除去する方法である。
  • 細やかな変動を平滑化(スムージング)する処理であり、高域遮断フィルタとして動作する。
  • ローパスフィルタを同じ働きをし、細かな変動である高周波成分を除去する。
  • 脳波計の筋電図除去に用いられる。

 
 
【輪郭強調】 
微分処理

  • 信号(画像における濃度勾配)の微分値を求めることで、画像における白黒濃淡の境界(輪郭)や波形の傾きを抽出できる。
  • 心電図の不整脈解析には微分演算法が用いられる。
  • MRI、X線CTなどの画像濃淡(エッジ)の強調やコントラストをつける場合に使われる。

 
 
【面積計算】 
積分演算

  • 積分回路は、低周波領域の信号を通過し、高周波領域の信号を遮断する。
  • 輪郭線内の面積や限られた区域の面積を用いる場合に積分法を用いる。
  • 呼吸機能計測のフローをボリューム変換する場合のディジタル計算にも用いられる。

 
 
【相互相関関数】

  • 2つの時系列信号の類似度を評価するものでピーク検出処理などに用いられる。

 
 
【自己相関関数】

  • 相互相関関数の2つの時系列信号が同じ場合であり、周期的な信号の抽出に用いられる。
  • 複雑な信号中に隠された周期性を検出するのに用いる方法。
  • 一つの現象のある時刻における状態と、それより時間τ後の状態との関係を示す。(2つの信号がどれだけ似ているか、あるいは時間的にどれだけ動かすとうまく重なるか等が分かる)
  • 超音波カラードプラ法